アナログオーディオに特化した内容でオーディオファイルに親しまれているanalog誌Vol83にて、弊社のModel1Bがアナロググランプリ2024を受賞いたしました。
評論家の先生方はもちろん、一般の方にも聴いていただく機会の少ない「幻のような」DVAS Model1Bがこのような賞をいただくことが出来たのは非常に栄誉なことと嬉しく思っております。
このようなグランプリなり、ベストバイ的なイベントはいくつかのメディア上で展開されており、各社がしのぎを削る現場でもあります。各メディアごとにレギュレーションも異なり、その年の優れた製品のなかから厳選された機器が、その栄誉を勝ち取るわけです。
私も前職では、そういったイベントで自社製品が受賞できるよう、評論家やメディアへのデモや説明の場に数限りなく立ち合い、みなさんに製品の説明や画質、音質のデモなどを実施してきました。
単に賞を取るためというだけではなく、自分が手掛けた画質や音質を、専門家に評価してもらい、そのフォードバックを得ることができる、そういう貴重な場でもあることから積極的にかかわってきました。そういう活動を長くやっていると、いつしか、先生方との信頼関係も生まれ、より突っ込んだ意見なり感想なりをいただくことができるようになります。そのため、こういったグランプリやベストバイの製品説明、デモなどには専任のような担当者が配置されていることがほとんどです。
ある意味、メーカーや代理店の顔的な人たちですね。
メーカーからは商品企画の人間が、そういった業務に携わるのが一般的ですが、現場のエンジニアが担当する場合も少なくありません。現場のエンジニアというと、寡黙で頑固なイメージがあるかもしれませんが、こういった場に出てくる人が寡黙で頑固では話になりません。技術に詳しいだけでは、もちろんダメで、製品に盛り込まれた技術をわかりやすく説明し、できるだけ多くのインプレを評論家から引き出すコミュニケーション能力が重要であり、さらに評論家からの時に観念的な意見や感想を数値におきかえ、具体的なパラメータとして定数設定や回路、機構改善などに変換し製品に還元する能力が要求されます。誰にでもできるような芸当ではないわけです。
そういう人間同士の真剣勝負の場でもありますので、私はこういうイベントが大好きでした。
現在のDVASの事業規模では、大企業時代のような広告宣伝費を捻出することは不可能で、こういったイベントへの参加や先生方へのデモやコンサルの機会を得ることも、そうそうできることではありません。そういう限られた活動の中での今回の受賞、これは弊社にとって本当に価値ある嬉しい受賞となりました。
これを励みに、一層優れた製品を皆様にご提供できるよう精進してまいります!
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